Sweet kiss
「3on3やるぞー。」
3on3…。
3対3だったはず。半分のコートでやるんだよね。
最初は彼とキャプテンさんとエースさん。
もう片方は、副キャプテンさんと、レギュラーの二人。
「翔、行けるな?」
「もちろん。休みすぎたくらいだ。」
彼は、大きく伸びをする。
そして、ボールが投げられた。
確か、練習だからって理由で、一本ゴールを決めたら勝ち。
先行は彼のチーム。
「翔!」
大きな声で、キャプテンさんがボールを投げた。彼がキャッチして、
エースさんに向かってボールを投げた、
はずだった。
エースさんに向かってたはずのボールはあたしの方に向かってる。
逃げようと思えば逃げれる距離なのに、逃げられなくて…。