不謹慎ラブソング
先輩たちからも可愛がられた方だと思う。

部室に顔を出さない先輩たちも、私の名前だけは覚えていてくれたし、部活中も話しかけてきてくれた。

私が言う冗談に笑ってくれて、私のことを面白い、可愛い、そう言ってくれた。

私はそれだけで満足だった。それ以上なんて求めなかった。

部内で自分がどんな立ち位置にあろうとも、受け入れるつもりでいた。

今までだって、一度も不満など抱かなかったのだから。

愛想笑いを続けて、ご機嫌取りを続けて、誰も不愉快にならないように気を付けていたつもり。

なのに、周りの人たちは私とは違うから、急に気分が変わってしまうこともあるらしい。
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