不謹慎ラブソング

大人は、私のことを病的だと言った。


外部からのものを遮断し、自然を受け入れることができない私は、本来の人間のあるべき姿ではないらしい。


少なくとも、協調性や忍耐力を養う小学校には不向き。


養護教諭に相談をした担任に連れて行かれた保健室すら、不潔の塊で我慢がならなくて、私は近くに置かれたアルコール消毒液を手にたくさん塗りたくっていた。


ドアノブを、きっと風邪の子供が触っているだろう。この部屋いっぱいに病原菌があるのだろう。


ソファーやシーツは本当に洗われているのだろうか? 
一々取り替えているだろうか? 


先ほどまで寝ていた子が早退したけれど、そんな病気を私は移されていないだろうか?


出た後も、アルコールで何度も手を洗って、担任に怒られた。
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