不謹慎ラブソング

理科室の片付けも、私だけが当番だった。


皆が帰ってからも、次の授業が始まっていても、私は何処へ何を戻すか分からずに右往左往して、事務員のおじさんに怒鳴られた。
 

けれど、理科準備室にある物たちに私は魅せられた。


普段は服を着せられているけれど、妙にリアルでグロテスクな、けれど小学生の工作みたいにできの悪い人体模型。


動くという噂のある白骨標本。


ひびが入っても使われているビーカー。


そして。


…ズラリと並ぶ瓶の中に入った液体。


触るな、と他の生徒には言っているのに、その片付けも担任は私にやらせていた。
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