不謹慎ラブソング
彼は無言で私の身体を乱暴に押し倒すと、その上に馬乗りとなった。
口を片手で覆われて、思わず出そうになった悲鳴が封じ込まれる。
キャミソールの肩紐に手をかけられ、思わず身体が強張った。
暗がりの中、礼人君の表情は陰って見えなかった。
いつもと違う様子の相手を感じ、直感的に「怖い」と思った。
口を覆う手が離されてからも、やはり悲鳴を上げることはできず、どうすれば良いのかと困惑する。
露わになるだろう自分の醜い裸体のことを考えると、思わず礼人君の胸板を手で押して抵抗してしまった。
「脱げよ」
苛立ったような声に、私は身を竦めた。
頭の中が真っ白になって、身体が小刻みに震え始める。