不謹慎ラブソング
今月の週刊誌も、芸能人の浮気問題だとか、内閣のありもしない噂だとかを掲載している。


中学の頃は週刊誌の記者になりたいと思っていたから、未だに中づり広告はマジマジと見てしまう。
 

何でもないような話題を、大きく取り上げる。


そんな仕事に憧れる。


それは、一種の「創作」だから。
 

隣りに足の不自由なお婆さんが座った。


慌てて席を立って場所を広げる主婦は、私を睨んだ。
 

立つことを要求されているのは分かったのだが、正直こちらも疲れている。


勿論無視をして座り続けた。


優先席が無人なのだから、あちらに座れば良いじゃないか。


多くの人を立たせるなんてこの老人はどういう身分なんだ。
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