たとえ、これが恋だとしても~あなたとSweet sweets~
拓実のその言葉に、惟は複雑な表情をみせている。そのことに気がついた拓実は、首を傾げながら問いかけるだけ。
「惟さん、どうかしました? ひょっとして亜紀ちゃんだけじゃなくて、雅弥とも何かあったんですか? いや、でも、それはあり得ないか。いくらなんでも、雅弥が惟さんに喧嘩吹っ掛けるはずないし……」
「いや、半分吹っ掛けられてるんじゃないかな? このところ、亜紀に取り次いでくれって頼んでも、竹原が断ってくるからね。ついでに、彼女の送り迎えも間違いなく彼がしてるんだろう?」
「ええ、そういえば、雅弥のヤツ、定期考査が近いし、勉強が気になるからとか言ってましたけどね。ま、あいつに任せておけば亜紀ちゃんの成績が悲惨になることないから気にしてなかったんだけどな。でも、惟さんが亜紀ちゃんに会うのを断るなんてこと、できるはずないのに……」
「でも、見事にやってくれてるんだよね。おかげで、先週から亜紀の声すら聞いてないんだよ」
そう言うと、惟は理事長室のソファーにぐったりと腰をおろしている。その様子はいつもの彼とはまるで違う。そのことに驚いたような表情をみせる拓実。
だが、こうやって惟が来たということは、何か頼みたいことがあるのではないか。そう思う頭の回転の良さも彼にはある。
もっとも、この状態の惟が頼みたいことなど一つだろう。そう思う拓実はどこか確信したような口調で、惟に問いかけていた。
「ねえ、惟さん。わざわざここに来たんです。目的があるんじゃないですか? 亜紀ちゃん、ここに呼びましょうか?」
「惟さん、どうかしました? ひょっとして亜紀ちゃんだけじゃなくて、雅弥とも何かあったんですか? いや、でも、それはあり得ないか。いくらなんでも、雅弥が惟さんに喧嘩吹っ掛けるはずないし……」
「いや、半分吹っ掛けられてるんじゃないかな? このところ、亜紀に取り次いでくれって頼んでも、竹原が断ってくるからね。ついでに、彼女の送り迎えも間違いなく彼がしてるんだろう?」
「ええ、そういえば、雅弥のヤツ、定期考査が近いし、勉強が気になるからとか言ってましたけどね。ま、あいつに任せておけば亜紀ちゃんの成績が悲惨になることないから気にしてなかったんだけどな。でも、惟さんが亜紀ちゃんに会うのを断るなんてこと、できるはずないのに……」
「でも、見事にやってくれてるんだよね。おかげで、先週から亜紀の声すら聞いてないんだよ」
そう言うと、惟は理事長室のソファーにぐったりと腰をおろしている。その様子はいつもの彼とはまるで違う。そのことに驚いたような表情をみせる拓実。
だが、こうやって惟が来たということは、何か頼みたいことがあるのではないか。そう思う頭の回転の良さも彼にはある。
もっとも、この状態の惟が頼みたいことなど一つだろう。そう思う拓実はどこか確信したような口調で、惟に問いかけていた。
「ねえ、惟さん。わざわざここに来たんです。目的があるんじゃないですか? 亜紀ちゃん、ここに呼びましょうか?」