たとえ、これが恋だとしても~あなたとSweet sweets~
雅弥の言葉はアンジーには信じられないものだったのだろう。驚いた表情でじっと彼の顔を見つめている。それに対して雅弥は自嘲気味な表情を浮かべるだけ。そのまま軽く息を吐いた彼は言葉を続けていた。
「あの時、お嬢様にきちんと聞いておくべきだったのです。そうすれば、私が誤解することもありませんでしたし、お嬢様を苦しめることもなかったはずだと」
「そうなんだ。でも、あの時のことって亜紀ちゃんは言えなかったと思うよ。その原因になった僕がこんなこと言うのっておかしいかもしれないけどね」
「その通りですね。しかし、先ほどお嬢様に振られたとおっしゃっておられましたよね? それで諦めることができるのですか?」
雅弥のその問いかけは当然ともいうものだろう。そのことが分かっているアンジーはフッと視線を下げると唇を噛んでいる。それでも、返事をしないわけにはいかない。そのことも彼にはわかっているのだろう。だからこそ、彼はゆっくりと視線を上げ、雅弥の顔を見つめている。
「君の言いたいことって分かってる。普通なら簡単に諦められるはずないって思うよね。僕もそうだったし」
「だったら、どうして?」
「どうしてって、一言では無理かな? でも、亜紀ちゃんの気持ちを知ったら、僕じゃダメなんだって思い知らされたっていうのが本音」
そう呟くアンジーの脳裏には、先ほどの亜紀の姿が浮かんでいる。彼の言葉が不十分だったせいで、勘違いした亜紀が暴走した。そのことは、彼女が思う相手をアンジーに思い知らせている。
「あの時、お嬢様にきちんと聞いておくべきだったのです。そうすれば、私が誤解することもありませんでしたし、お嬢様を苦しめることもなかったはずだと」
「そうなんだ。でも、あの時のことって亜紀ちゃんは言えなかったと思うよ。その原因になった僕がこんなこと言うのっておかしいかもしれないけどね」
「その通りですね。しかし、先ほどお嬢様に振られたとおっしゃっておられましたよね? それで諦めることができるのですか?」
雅弥のその問いかけは当然ともいうものだろう。そのことが分かっているアンジーはフッと視線を下げると唇を噛んでいる。それでも、返事をしないわけにはいかない。そのことも彼にはわかっているのだろう。だからこそ、彼はゆっくりと視線を上げ、雅弥の顔を見つめている。
「君の言いたいことって分かってる。普通なら簡単に諦められるはずないって思うよね。僕もそうだったし」
「だったら、どうして?」
「どうしてって、一言では無理かな? でも、亜紀ちゃんの気持ちを知ったら、僕じゃダメなんだって思い知らされたっていうのが本音」
そう呟くアンジーの脳裏には、先ほどの亜紀の姿が浮かんでいる。彼の言葉が不十分だったせいで、勘違いした亜紀が暴走した。そのことは、彼女が思う相手をアンジーに思い知らせている。