たとえ、これが恋だとしても~あなたとSweet sweets~
半ば強引に亜紀と引き離されてからの時間で、一條という家のことを調べたのだろう。由紀子は確信したよう口調でそう告げている。それに対して、当事者ともいえる亜紀がどこかオロオロした雰囲気。そのことにまたため息を一つついた由紀子は、亜紀の頭をコツンと突く。
「こういうのって、当事者よりも外から見ている方が分かるっていうのもあるんだと思う。とにかく、惟さんは亜紀のことが本気で好きなんでしょうね。結婚前提にして付き合いたいっていうあたりから、そのこと分かって上げなさいよ」
「でも、惟さんって私よりもかなり年上よ。多分、お兄ちゃんよりも上だと思う」
「いいじゃない、年の差って。そういえば、あんたとお兄さんって10歳ほど離れてたわよね。それよりも上ってことは完全に大人よね。そんないい男に溺愛されるってある意味で理想じゃないの? 同級生と恋愛するより、よっぽど刺激的で甘い時間過ごせると思うし」
「どうして、そんな話になるのよ~」
由紀子の飽くなき妄想はとどまるところを知らない。そんなことを思い知らされた亜紀は、そう呟くことしかできない。たしか、今日は自分が彼女に思いっきり愚痴をこぼしたかったはずだ。だというのに、話の方向性はまるっきり違うものになっている。
いや、たしかに話題の中に惟がいることは間違いない。だが、由紀子の中では彼が亜紀に恋愛感情をもっているという認識になっている。これは認識のズレという問題ではない。そう思いたい亜紀だが、己の世界に浸りかかっている由紀子には言うだけムダということも感じている。
「ねえ、由紀子。あなたはどうして、惟さんが私のことを好きなんだって思うの? 私の話も聞いてくれたんでしょう? それでも、そんなこと言うの?」
「こういうのって、当事者よりも外から見ている方が分かるっていうのもあるんだと思う。とにかく、惟さんは亜紀のことが本気で好きなんでしょうね。結婚前提にして付き合いたいっていうあたりから、そのこと分かって上げなさいよ」
「でも、惟さんって私よりもかなり年上よ。多分、お兄ちゃんよりも上だと思う」
「いいじゃない、年の差って。そういえば、あんたとお兄さんって10歳ほど離れてたわよね。それよりも上ってことは完全に大人よね。そんないい男に溺愛されるってある意味で理想じゃないの? 同級生と恋愛するより、よっぽど刺激的で甘い時間過ごせると思うし」
「どうして、そんな話になるのよ~」
由紀子の飽くなき妄想はとどまるところを知らない。そんなことを思い知らされた亜紀は、そう呟くことしかできない。たしか、今日は自分が彼女に思いっきり愚痴をこぼしたかったはずだ。だというのに、話の方向性はまるっきり違うものになっている。
いや、たしかに話題の中に惟がいることは間違いない。だが、由紀子の中では彼が亜紀に恋愛感情をもっているという認識になっている。これは認識のズレという問題ではない。そう思いたい亜紀だが、己の世界に浸りかかっている由紀子には言うだけムダということも感じている。
「ねえ、由紀子。あなたはどうして、惟さんが私のことを好きなんだって思うの? 私の話も聞いてくれたんでしょう? それでも、そんなこと言うの?」