たとえ、これが恋だとしても~あなたとSweet sweets~
「たしかに、僕はそう言ったよ。そのことは否定しない。でも、それは亜紀ちゃんにも原因があるよ」
「どうしてですか?」
「僕は君とのことをちゃんと真剣に考えていた。それなのに、君ときたら頭っから拒否してくれただろう? だったら、恋愛感情抜きでなら考えてくれないかって思ったわけ。でも、僕は君のことが本当に好きだから。そのことは分かってほしい」
惟の声に亜紀は何も言うことができなくなっている。このことは、前に由紀子からも指摘されていたこと。だが、その時は『違う』と一蹴することができた。
だが、改めて惟本人の口から同じことを耳にすると、由紀子に対したように拒絶するということはできない。それでも、亜紀にも譲れないことがある。
もっとも、昨夜の夢まで忘れていた事実だが、これは絶対に忘れてはいけないことだったのだ。そんな思いがある彼女は、惟の目をしっかりと見ながら言葉を口にする。
「惟さんのその気持ち、私には勿体ないくらいだと思います。でも、私も約束した人がいるんです。いろいろあって忘れてたけど、そのこと思い出したんです。私のことあーちゃんって呼んでくれた人とじゃないと、私、嫌です。そのこと、お父さんにもちゃんと話します」
キッパリと言い切ったその姿は、彼女の思いの強さを表しているのだろう。そんな亜紀の姿を惟はどこか眩しそうな目でみつめている。そして、彼もゆっくりと口を開いていた。
「亜紀ちゃん、それって小さい頃に誰かと約束したの? その人の顔、覚えてるの?」
「覚えてないんです。でも、約束した言葉はハッキリ思い出しました。だから……」
「どうしてですか?」
「僕は君とのことをちゃんと真剣に考えていた。それなのに、君ときたら頭っから拒否してくれただろう? だったら、恋愛感情抜きでなら考えてくれないかって思ったわけ。でも、僕は君のことが本当に好きだから。そのことは分かってほしい」
惟の声に亜紀は何も言うことができなくなっている。このことは、前に由紀子からも指摘されていたこと。だが、その時は『違う』と一蹴することができた。
だが、改めて惟本人の口から同じことを耳にすると、由紀子に対したように拒絶するということはできない。それでも、亜紀にも譲れないことがある。
もっとも、昨夜の夢まで忘れていた事実だが、これは絶対に忘れてはいけないことだったのだ。そんな思いがある彼女は、惟の目をしっかりと見ながら言葉を口にする。
「惟さんのその気持ち、私には勿体ないくらいだと思います。でも、私も約束した人がいるんです。いろいろあって忘れてたけど、そのこと思い出したんです。私のことあーちゃんって呼んでくれた人とじゃないと、私、嫌です。そのこと、お父さんにもちゃんと話します」
キッパリと言い切ったその姿は、彼女の思いの強さを表しているのだろう。そんな亜紀の姿を惟はどこか眩しそうな目でみつめている。そして、彼もゆっくりと口を開いていた。
「亜紀ちゃん、それって小さい頃に誰かと約束したの? その人の顔、覚えてるの?」
「覚えてないんです。でも、約束した言葉はハッキリ思い出しました。だから……」