初恋は空の色で
再確認 ☆空輝side☆
なにか視線を感じてうっすら目を開けてみるとそこには…華恋がいた。
ってか!顔近い!!
やばい…ドキドキする…きっと近いからだよね…。
な、なんで華恋がここに…?
授業は!?
なにか僕の顔についてるとか!?
思考回路がぐるぐるで…パンクしそうになる。
とりあえず…寝たふりを決め込もう!
…………ーーーーーー。
キーンコーンカーンコーン…。
はっ!あれから本当に寝てたみたいで…。
なんか…体中が痛いな…特に右肩がおもたいような…。
ま…まさか!幽霊とかないよね…?
恐る恐る見ると…。
「わっ!華恋!?…っ!」
顔近い!!そしていま起こしたらきっと大変な事になる…。
「…好きだな」
っ…!
ポニーテールにしても長い透き通るように細い髪とか…。
白くて触ったら壊れてしまいそうな肌とか。
ピンク色のやわらかそうな唇とか。
そそられるっていうか…誤魔化せなくなる。
この感情に…。
名前も…華恋と…姫華…漢字一文字入ってるってだけで素敵だなって思えちゃうし。
どことなく…姫華に似てる…。
「はっくしゅん…んん…」
「…………」
寒いのかな?
いいなぁ…華恋のジャージ…海の色してる。
僕のとは違う…海の色。
僕は自分の空色のジャージを脱いで華恋にかける。
「………これでよしっと。
あ…6時限目は出たいから出ようかな。
フラバ…くらいでくよくよしてたらだめだよね…。」
ねぇ…姫華。
僕はまだ君のことを忘れられそうにもないよ…。
今だって君の面影を探してる…。
華恋と初めて出逢ったとき…後ろ姿そっくりだったんだ…もしかしたらって…笑っちゃうよね…。
もう君はいないのにさ…。
それとも…生まれ変わってきてくれた…?
いや…それも僕の独りよがりかもしれないね…。
姫華…逢いたいよ…もう一度だけ…君に逢いたい。