初恋は空の色で
持久走
やっぱり外に出てみると、とても寒かった。

でも、とても綺麗な空で。

冷たい風が私の頬を撫でるのが、少しだけ心地よかった。

周りでは皆がブルブル震えていた。

流石に美咲も寒そうだ。

優はというと…転校生君を探しているらしい。

私と美咲は別に興味がなかったので、並んでいる。

祐実は優しいから、優と一緒に探しに行ってくるそうだ。

「…後少しでほんれいだね…。
優ちゃんたち間に合うかな?」

「ぁ〜ね、間に合うんじゃない?」

なんて話していると、二人が全力で走ってきた…持久走だということを忘れてる。

「…で、見つかったの?」

「…はぁ…はぁ…ダメ、全然わかんない。」

項垂れてる優。

「おら〜並べ〜授業はじめんぞ〜」

「体育委員、号令。」

「きょーつけー、れい、」

「「おねがいしますっ」」

「じゃ、まず計測な、走ってこ〜い」

ついに始まった、まず2000mを走るらしい。

これは自分のペースで走れるから好きだ。

皆で揃って位置につき、まだウダウダ言ってる優を抑え。

スタートする。

この時私は、この後の出逢いなんて知る由もなかったんだ…ーーー。
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