最後の夏休み Last Summer Days.
「生きている限り、死は必ずやってくる。



でも、いつまでもそれを悲しんではいられない。



だって、僕らは生きているんだから」



アタシの隣にしゃがみ、手を合わせる小説家。



アタシも手を合わせる。



「よし! 飲みに行くか!」



言い出したサエコさんに微笑みながら、



「行きますか」



小説家がアタシを見た。



「まだお昼なのに………。飲みすぎないでよね」



アタシはあきれて言った。



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