最後の夏休み Last Summer Days.
そのまま彼は流れていくようなスピードで首筋に唇を持っていく。



「ちょ………」



そこから先を考えるよりも気になった。



「………ちょっと待って」



小説家はこんなにも手慣れていただろうか。



「どうした? ヤだった?」



「ううん、違うの。小説家が来たこと、ミヤさんにも教えてあげなきゃ」



現実に戻るようにアタシは声に出した。



「そんなの後でもいいだろ?」



「ダメだよ。ミヤさんだって心配してくれてたんだから」



「だって―――管理人だろ? どうでもいいじゃん」



ケータイを取りに行こうとした足が止まった。



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