最後の夏休み Last Summer Days.
第11話 ユウヤケ色の影
第11話 ユウヤケ色の影
昼下がりのS図書館は小学生の集団がいて騒がしかった。
そんな中でも大きな木の下で、ヒカリは本を読んでいる。
「本が好きなんだね」
近よったアタシをチラ見するだけで、ヒカリはまた本に目を落とした。
「本を読めってカズヤに言われたから」
「ふーん。カズヤさんは? 今日は来ないの?」
「何で? アンタにカンケーないじゃん。カズヤを探すなって言ったよね?」
今度こそ刺されるかもしれないと思った。
それで死んでしまったら、今は後悔する。
「それこそカンケーないよね。彼はモノじゃないよ」
昼下がりのS図書館は小学生の集団がいて騒がしかった。
そんな中でも大きな木の下で、ヒカリは本を読んでいる。
「本が好きなんだね」
近よったアタシをチラ見するだけで、ヒカリはまた本に目を落とした。
「本を読めってカズヤに言われたから」
「ふーん。カズヤさんは? 今日は来ないの?」
「何で? アンタにカンケーないじゃん。カズヤを探すなって言ったよね?」
今度こそ刺されるかもしれないと思った。
それで死んでしまったら、今は後悔する。
「それこそカンケーないよね。彼はモノじゃないよ」