最後の夏休み Last Summer Days.
大学を出る頃にはもうユウヤケ色の空だった。



キャンパスに伸びるアタシの長い影が、さみしそうに揺れている。



小説家の影を探すたび、アタシは彼の愛の深さを知っていく気がする。



オンナとしてじゃなくても、妹みたいだったとしても、アタシを好きでいてくれたんだと思えた。



それは嬉しくて、悲しかった。
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