最後の夏休み Last Summer Days.
「もしもし?」
「カニクリちゃん? 元気?」
「はい。元気です………」
思っていたよりも明るい声にアタシは戸惑った。
それから世間話を少しだけして、
「カニクリちゃん、カズヤは見付かった?」
彼女はそう聞いた。
「……ミヤさん―――」
ホントのことを話さなければいけない。
いまだにアタシだって信じられないのに。
「小説家が………死んじゃったよ………」
それを彼女に言うのが辛くて、
苦しくて、
アタシはずっと我慢していた涙を流した。
「カニクリちゃん? 元気?」
「はい。元気です………」
思っていたよりも明るい声にアタシは戸惑った。
それから世間話を少しだけして、
「カニクリちゃん、カズヤは見付かった?」
彼女はそう聞いた。
「……ミヤさん―――」
ホントのことを話さなければいけない。
いまだにアタシだって信じられないのに。
「小説家が………死んじゃったよ………」
それを彼女に言うのが辛くて、
苦しくて、
アタシはずっと我慢していた涙を流した。