最後の夏休み Last Summer Days.
2年前の今日、アタシは寝付けないまま朝を迎えた。



小説家は夜遅くまで起きていたから、まだ寝ている。



「ねぇ、小説家。起きてる?」



このまま出ていったら、小説家は探してくれるだろうか。



「今日が最後だよ?」



きっと探してはくれない。



「夏休み、終わっちゃうよ?



今日出ていくと、アタシが決めたんだから。



「………終わっちゃうね。夏休み」



寝返りを打ちながら、小説家が言った。


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