最後の夏休み Last Summer Days.
日が暮れて部屋に帰ってきたアタシはシャワーを浴びて、



小説家に渡されたぶかぶかのTシャツとジャージを着てバスルームから出た。



小説家はソファーにすわってケータイを見ている。



「おかえり」



と言うだけで目の前にしゃがむアタシには気付かないで、時々文字を打ってはまた考え込んでいた。



「何してんの?」



声をかけてやっと顔を上げた。



「小説書いてる」



「ケータイで!?」



小説家だって言ってたんだから何の問題もないんだけど、ケータイで書いているというのが驚いた。



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