最後の夏休み Last Summer Days.
アタシが頭をふきながらバスルームから出てくると、


小説家が先に上がった猫とタオルで遊んでいた。



「あ、ズルい。アタシもカトリーヌと遊びたい!」



ついているのかわからないクーラーの中で、



自分で持ってきたキャミとショーパンでも暑くて、アタシはリモコンで温度を下げた。



「カトリーヌ?」



いつもそれに文句を言う小説家は台風だからか何も言わなかった。



「そォ。この子の名前。カワイイでしょ?」



「飼う気? これだけヒトに慣れてるのはどっかの飼い猫だからだよ?」



< 54 / 201 >

この作品をシェア

pagetop