最後の夏休み Last Summer Days.
「音階わかるんだ?」



「ううん。何となく」



「何となくかよ」



アタシはソラと名前のついた猫の背中をなでた。



「ソラ」



「ニャァ」



呼ぶとアタシのヒザの上で丸くなる。



それがカワいくて、また呼んだ。



「ソラ」



「ニャォ」



そうやって始まった二人と一匹、ううん、三人の夏休み。


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