最後の夏休み Last Summer Days.
「それから朝になったらものすごく晴れたんです。まるでソラが空を連れてきたみたいに」



そうじゃないのはわかってる。



でもそう思うことでアタシは少しずつでも、



あの時間をキレイな思い出にしてしまわないといけない。



「今思うとミヤもあの猫みたいな感じだったなぁ。あのコも変わったコだったから」



過去は過去。



「小説家とミヤさんはどうやって出逢ったんですか?」



アタシは、今を生きている。



「聞いてないんだ? あの二人はさ―――」



< 57 / 201 >

この作品をシェア

pagetop