最後の夏休み Last Summer Days.
第5話 出せない手紙
第5話 出せない手紙





小説家にはホントに感謝してる。



だから、この手紙を届けるよ。





封筒に書かれていた住所は、代官山にあるデザイナーズマンションだった。



シンプルでシャープなイメージのエントランスでインターホンを押す。



「はい。どちら様ですか?」



耳をくすぐるような高い響きの声が聞こえた。



「あの……佐藤ミヤさん、いらっしゃいますか?」
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