最後の夏休み Last Summer Days.
佐藤ミヤ様。



結婚おめでとうございます。



友達として招待状をもらったし、それくらいは言っておかないとね。



でも、ほんとうは心から祝福できない自分がいるんだ。



今更って感じだよね。



だから、式には行かないよ。



別れて一人になった時は、自業自得なんだから仕方ないって思ってた。




そんな時に、一人の女の子が現れたんだ。



制服のまま天気の悪い誰もいない砂浜に立って、ずっと海を見ていた。



その子が海に向かって歩いていった時、もしかしてって思った。



君と同じように、死のうとしているんじゃないかって。
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