最後の夏休み Last Summer Days.
また一人になってさみしいよ。



アタシは小説家の部屋に帰ってからも考えていた。



ホントに愛していたからこそ、相手の幸せを願ってしまう。



ミヤはそんなヒトだと思った。



彼女の瞳の奥に眠る小説家への愛が、今も変わらないままあった気がする。



よかったね、小説家。



アナタは彼女に愛されていたんだよ。



あんなにいいヒトと別れてしまうなんて、小説家はバカだね。



失った時間は永遠に戻らない。



どれだけ悔やんだって戻ってこないんだよ。



そう言ってやりたくて、



小説家のケータイにかける。


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