最後の夏休み Last Summer Days.
「そうなんだ。………アタシは三人姉妹の真ん中。お姉ちゃんも妹も好きじゃない」



「いつか、好きになれるよ。家族なんだから」



笑顔を見せる小説家にとって、アタシはどんな存在なんだろう。



突然現れた家出少女?



一緒に暮らす家族?



それとも―――



「ねぇ、小説家。アタシはアナタにとって、何?」



「今日は質問ばっかだね。何でそんなこと聞くの?」



「ちゃんと答えてよ。小説家にとって何? 迷惑な家出少女? ただの同居人? 何!?」



言葉を吐き出せば吐き出すほど、小説家の中途半端な態度がアタシのイライラをまた増やしていく。




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