社会のゴミ屑が異世界へ旅立ったようです
篠原の姿は消え、真っ黒の部屋には金髪の人だけ残っていた
「……神様、彼をどうしました?」
部屋に先程の人の声がする
年配男性の声には、怒りが混じっていた
「抹消しようとしたんだが、イラついていたものでどうやら間違えたようだ」
平然と答える神様と呼ばれる人
「間違えてどこに送ったんですか」
「魔法の世界、アカラクシア」
年配男性の大きなため息が聞こえた
「アカラクシアに天使を派遣します。天使が欠けたことによる損失は、そのぶん神様の仕事に追加しますから反省してください」
「申し訳ございません」
神様と呼ばれた人は、誰もいない真っ黒の部屋で土下座していた