毒舌、綺麗にかわされました。
「顔、あげて。」

「嫌です…。」

だって。絶対いま顔赤い。
それに、こんな泣きそうな顔なんて。



見られたくない。


「美姫。」

大路はもう一度私の名前を呼んでから、
そっと手をのばした。

その手は、私の顎に優しく触れ。



優しく。

持ち上げられた。





ぱちり、と合う視線。
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