毒舌、綺麗にかわされました。
私が、少しだけ梨花ちゃんから離れると

「…冗談だよっ!」

と、慌てたように自分の手を顔の前で
ぶんぶん振った。

…どうだか。


「で、デートなんだけど。」

気を取り直し、本題に入る。

「うん、うん。」

私に真剣な目を向けて聞いてくれている
梨花ちゃんは、やっぱり優しい。


…なんて、ガラにもない事を考えていて
ふと、気になることが浮かんだ。

「梨花ちゃんは、彼氏いないの?」

……。




長らく沈黙が流れる。
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