毒舌、綺麗にかわされました。
廊下を歩き始めてからすぐに、私は足を
止めた。

なぜなら。

「ストーカーですか。」

足音が聞こえてきたから。
そして、それが大路颯斗のモノだ、って
すぐにわかったから。

「ストーカーです。」

悪ぶれもなく答えているであろう彼に、
溜息が漏れた。

私はゆっくりとふり返る。

「さっき、かっこ良かったな。」

急に言われた言葉に、戸惑ってしまう。
さっき、って何?何か、あったっけ?

「…は?何のこと、ですか?」

素直な気持ちを口にしてみた。
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