毒舌、綺麗にかわされました。
すると。



ぐいっ、

大路颯斗は急に、私の腕を引っ張って
走り出した。

「え、ちょっと!」

驚きすぎて、涙が止まってしまう。
てか、何。コイツ、超足速い。


ぐんぐん進んでいく足。
移り変わる景色。
私の背中を押す追い風。

ーなんだか、全てが気持ち良かった。



しばらく進んだところで。

ふいに大路颯斗が足をとめた。

そのせいで、奴の背中に思いっきり頭を
ぶつけてしまう。
< 51 / 200 >

この作品をシェア

pagetop