毒舌、綺麗にかわされました。







そこまで、私は一気にまくしたてた。
大路の腕の中で。

大路はたまに相槌をうちながら、真剣に
聞いてくれていた。

「それでね、今日。両親がどんな死に方
したのか、教えられたんだ。」

そう言った瞬間。

さっきまですごい勢いで動いていたのに
ピタリ、と口が止まる。


ここから先は、なかなか言い出せない。
だって、心中。なんて。

私でさえ信じられないのに。
ううん、信じたくないのに…。

言葉にしたらまるで、認めたみたいで。
それが、本当なのだと。
思い知らされてしまいそうで。

私は、言葉に詰まった。
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