君と僕~奇跡の1460日~
そして僕は、高校3年にあがった。
彼女ももちろん2年にあがった。
休みがちなのは変わらなかった。
そんなある日彼女と帰っていると
『圭ちゃんは、大学に行くの?』
って、不意に聞いてきたね。
僕達はこの頃お互いの夢とか、将来のこととか
進学のこととか、
何も話したことが無かった。
『僕は専門学校に進学するつもり。』
『僕の将来の夢は、一級建築士なんだ。』
初めて人に言った。
僕の小さい頃からの夢。
『私は圭ちゃんのお嫁さんになりたいなぁ』
ボソッと、僕にもかすかに聞こえるような声で、
彼女はそんなことを言ったんだ。
こんなに可愛い彼女のためなら
彼女の夢を叶えてあげたい、
僕はいつの間にか、そう思うようになっていった。