机に書いた告白
その子は皆の中心にいた。
クラスが違う私は近づく事すらできなくて、
ただ、彼が皆の中心に居る姿を見ていた。
朝、グラウンドを駆け抜ける彼の姿を見た。
休み時間、友達とワイワイ話しながら歩く彼と廊下ですれ違った。
授業中、窓の外で体育をする彼を眺めていた。
給食、クラスが違っていても当番が同じ日で被っていると嬉しかった。
掃除中、掃除分担が近い彼にドキドキしながら掃除した。
放課後、ダラダラと鉄棒近くで友達とお喋りしている振りして、彼の姿を探した。
見ている内に知った彼の名前。
フッと話題中で、
「ねえ、●●君って何組なの?」
と友達に聞いた。
小学六年の女子はそれを聞いて直ぐに『未祐ちゃんって●●君の事好きなの~?』とからかいの方向に持っていく。
「違うよ!ちょっと何組か気になっただけだもん!」
嘘……本当は、いつも目線で追いかけるくらい好き。