机に書いた告白





「唐沢君、私をからかって楽しんでいる…でしょ?」



ちょっと本題から脱線してしまうが、

目の前に『野生のチョイS王子キャラ』が出現してしまったのでそちらを優先する。

ブスッとした顔で言えば、唐沢君はにこやかに…

「浅岡さんって、俺のS心を擽るタイプだよね」


とサラッとからかっている事を認めた。



ちょっとまて。本来の君なら『そんな事ないよ?』とか人当たり良く言うんじゃないのかい?



「自分の知りたい事が全然わからなくて、授業に集中できないくらいアタフタしている浅岡さんをもっと泳がせてたいけど、


難しい展開を考えているみたいだし…


そこまで世の中、難しく謎めいてないよ」




唐沢君は私の頭の中を見透かしているのか…と言いたいくらいサラサラと私の考えを言い当てる。




何だろう…この『見ていた』的な口調は……


いや、隣の席なんだから私が異様な行動をしていれば直ぐに目に付くのだろうが……





彼は、私の机に『好きだ』の告白が書いてあった事を多分知っていて、

それを書いた人物も多分知っている。

その上で、悩む私に『単純なところ』と言う。







 
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