オフィスの甘い獣(ケダモノ)
俺と和は見つめ合う。



「…これが俺の考えた会社再生の立案です…」



和は自分の考えた立案の資料を俺と義父さんに配った。



「…細かいな…わしはここまで…和君に話した記憶はないが…」



「俺が勝手に和に会社の事情を話しました…無断で申し訳ありません…」



「…そうか…」




和の立案は完璧過ぎる…


俺たちに何の疑問も不安も与えなかった。




「すまなかった…和君…」




「…いえ…」



和はソファーを立った。



「失礼します…」




「俺がエレベーターまで送る…」



俺は和と話がしたくて…ヤツをエレベーターホールまで送迎する。






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