オフィスの甘い獣(ケダモノ)
「だって…和は結婚なんて…」



「…どれにする?」



目の前に立った販売員の人も言い合う私たちを見つめながら、戸惑っていた。



「これで…」




私はダイヤの周りにプチダイヤが縁取られた花のような形のデザインの指輪を指差した。



「これでいいの?もう少し高くてもいいけど…」



「デザインが可愛いんだもん…」




「デザインか…」



迷わず指輪を選んだ私に和は少し拍子抜けしていたけど。



私はひと目でこの指輪を気に入った。






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