オフィスの甘い獣(ケダモノ)
「離れてよ…」


ワンフロアのオフィス。



硝子で仕切られてるとは言え…人の気配は感じ取れる。


私は周囲を意識して小さな声で拒絶するけど。



彼は止める所か私を腕の中に抱き締めた。



「ダメってば…」


私は彼の胸板を叩いて激しく拒絶する。




「…おとなしくしろよ…渉のコト…忘れる為に俺の身体を使っておいて…酷い女だな」


「あ、貴方の方が酷いでしょ!私は…初めてだったのよ…」



「そう大声…上げるな…」


彼のくぐもった声が耳許を擽った。



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