オフィスの甘い獣(ケダモノ)
社長室に戻ったが、臣は腑に落ちない様子。



「あれでいいのか?もう少しキツく言った方が…」




「…あれでいいんだ…深幸が争いを望んでいない…」




「しかし…」



臣はやはり、納得出来ない。

でも、納得するしかなさそうだ…


頼社長は椅子に腰を下ろした。




「伊澤さん…すまない…君まで巻き込んでしまって…」
まずは佑月に謝った。


「いえ…」



「君さえよければ…今度…邸宅に遊びに来ないか?君を妻に紹介したい」




「やはり…何か奥様に誤解されてるんですか?」



「その逆…細谷さんの婚約者として君を妻に紹介して安心させたい…」




俺と佑月は顔を合わせて俺が返事した。




「では喜んで…神宮寺家本家を訪問させて頂きます」


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