オフィスの甘い獣(ケダモノ)
奥様の深幸さんと神宮寺家のシェフが腕によりをかけて作ったパーティメニューが大広間に並んだ。



「…すげぇ~広い」
臣さんは大広間をグルリと眺めた。


「昔はダンスホウルとして使用されていた部屋だ」

頼社長が私たちに説明してくれた。

「ダンスホウル!?」



「へぇ~昔は舞踏会とか行われていたんですね…」



「お伽話の世界だな…頼社長は奥さんとダンス踊るのか?」

臣さんが問いかける。

「ダンス?そんなもの踊るワケないだろ??」





「それよりもビュッフェの支度が出来たし…皆さん…お好きなメニューを食べてください…」
深幸さんは来賓の私たちに最高のおもてなしをしてくれた。


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