オフィスの甘い獣(ケダモノ)
今夜の俺は負けるはずないーーー・・・



佑月という勝利の女神が居るから…




もう一度最初から…和と『333』を始めた。




敗者の和がまずは一投目の矢を…同じダーツの的に向かって投げる。




俺は余裕の微笑を浮かべてハイネケンを飲み干す。




勝者である俺はドンと玉座に構え…挑戦者である和の足掻きを見ていればいい…




交互に矢を投げ競っていくが…




先ほどの勝利で俺の運は尽きたのか…嘘のように劣勢になっていく。





「おいっ!?和」




「何?臣」



和は俺に勝利を確信した笑みを湛えた。




「あのさ…賭けの件…」


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