オフィスの甘い獣(ケダモノ)
佑月の淹れた濃厚な味わいのコーヒーを飲み、居心地のいい椅子から腰を上げる。




「会議室に案内してくれ…細谷」



「はい…こちらです」


「!?」


俺は入口付近に置かれた背の高い観葉植物の影に佑月を隠す。




「副社長!?」




「死角を見つけた…」



160センチの佑月の姿を隠すにはギリギリの高さだったけど。



俺は室内の死角を見つけて、どさくさに紛れ…佑月の唇に軽くキスを落とした。



「緊張してんだよ…少し解かしてくれ」



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