オフィスの甘い獣(ケダモノ)
落ち着きのある雰囲気で臣さんは副社長室に入って来た。




見せかけだけかと神経を研ぎ澄ましながら…彼に挨拶をする。



本日からこの獣さんが私の主かーーー・・・





処女を捧げたと言え…




彼にキモチがあるワケでもない。




唯、アルコールと現実逃避の為に行った我が所業に後悔するばかり。






「…会議室に案内してくれ…細谷」




「はい…こちらです…」



私は彼を会議室に案内しようと部屋の入口付近に足を向ける。




急に臣さんは立ち止まって私の身体を観葉植物の影に引き込んだ。


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