オフィスの甘い獣(ｹﾀﾞﾓﾉ）

「まぁな…佑月は何してたの？」



「…秘書の後輩たちとエスニック料理を食べていました…」



臣さんにしては物腰が優しい。




「…そっか…これから…どう？」



「どうって…」



臣さんに弱みを握られている私は彼の誘いを断れない。

彼だって私に選択肢がないのは判っているのに…私に返事を求める。

私の返事は最初から決定しているのに…わざわざ言わせるなんて…性格悪いよ。


「…はい」




「…エスニック料理か…君…ダーツはする？」




「ダーツ？」