オフィスの甘い獣(ケダモノ)
「冗談にも程があります!!社長」



立脇は…『臣さんはそんな変な話はしない』と言いたいようだ。

目がそう俺に訴えていた。



「…伊澤社長っておもろい人やね」


目の前の都さんが大阪弁を話し、笑い始めた。



「…久しぶりやなぁ…女の大阪弁…訊いたのは…」


「なんか変や…発音がちゃう。もっと…こう…」



「…二人して…大阪弁で盛り上がらない!!仕事の話しましょう!!」



立脇は俺たちの脱線振りに涙目になっていた。



「着物のコト…判らへんねんやったら…伊澤社長…京都に来たら、あたしが教えてたるで」


「京都か…秋の紅葉にはまだ…早いかな?」



「紅葉は早いなぁ~でも、あたしもお母さんが倒れた今は呉服店の責任者や。どないしても…儲けなあかん!伊澤社長…あんたの腕にかかってるんや。頼む!!一生のお願いや」











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