オフィスの甘い獣(ケダモノ)
目立たないように隅のテーブルを選んで座ったのに。
女性社員たちの視線は新に就任した副社長に注目した。
「…見られてるなぁ…何だか…食べにくい…」
「そうですか?」
「ウチは女性社員の少ない会社だから…」
「えっ?」
「前に勤めていた会社の話だ…」
「以前はコンサルティング会社に勤めていたと社長から訊きました…」
「まぁ~知り合いの伝手で入った会社で…」
「へぇ~っ」
副社長はゴマドレッシングがたっぷりかかったサラダを口に運ぶ。
「私…社食のゴマドレッシング…大好きなんです」
「俺も同じ…これって親会社の『クリスタルコーポレーション』の商品だろ?」
「判ります?」
「ゴマの量が他社のゴマドレッシングと比べて多いからウチでは愛用している」
「私もです」
私もサラダに箸を伸ばした。
副社長も私と同じでゴマ好きだなんて嬉しい。
女性社員たちの視線は新に就任した副社長に注目した。
「…見られてるなぁ…何だか…食べにくい…」
「そうですか?」
「ウチは女性社員の少ない会社だから…」
「えっ?」
「前に勤めていた会社の話だ…」
「以前はコンサルティング会社に勤めていたと社長から訊きました…」
「まぁ~知り合いの伝手で入った会社で…」
「へぇ~っ」
副社長はゴマドレッシングがたっぷりかかったサラダを口に運ぶ。
「私…社食のゴマドレッシング…大好きなんです」
「俺も同じ…これって親会社の『クリスタルコーポレーション』の商品だろ?」
「判ります?」
「ゴマの量が他社のゴマドレッシングと比べて多いからウチでは愛用している」
「私もです」
私もサラダに箸を伸ばした。
副社長も私と同じでゴマ好きだなんて嬉しい。