オフィスの甘い獣(ケダモノ)
副社長室に戻ると佑月が先に椅子に座りパソコンを立ち上げていた。



俺はブラインドのルーバーの向きを変えて…外から室内を見えないようにする。



「…細谷…やっ…佑月…さっきの言葉は…」



「…私は遊びと割り切って身体の関係を持てる女ではありません…」


「それは…判ってる…最初から判っていた…」




そうだ…最初から判っていた…それでも…もっと佑月のコトが知りたくて…


俺は臣になりすまし…佑月と朝まで過ごした…



「…貴方は遊びなんでしょ?」


俺が知るのは君の身体だけで…


確かに惹かれている…
佑月が好きだと思いたい。


でも…俺は臣じゃないと知れば…佑月は…







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