ヴィーナスになった猫
3女性パイロット
3女性パイロット
女の子はみっちーを抱いたまま放そうとしません。
「ねえ、ママ、この子猫、うちで飼っていい?」
「えー、のら猫でしょ?」
「でも、こんなにかわいいよ」
「そーねえ・・。パパがいいよって言ったらね」
「ねえ、パパ、飼ってもいいでしょ」
「うーん、世話ができるかなあ」
「だいじょうぶ、あたしが世話をするから」
「ほんとうか?すぐに飽きちゃうんじゃあないのか?」
「飽きないよー、ねえ、お願いだから、飼ってもいいでしょ」
「ああ、ちゃんと面倒を見られるんだったらな」
その家族は遊らん飛行を終えたら、みっちーをもらって行くことにし、カウンターの女性にたずねました。
「ええ、いいですよ。里親をさがしていたところなんです。おとなしい猫だから。かわいがってね」
その日のうちに、みっちーはもらわれていきました。
それから一週間後、トラ猫のとらも、人の良さそうな老夫婦がつれて行き、母親のしろと飛行機大好きのなおっちが、この飛行場にのこることになったのです。
そんなある日のことです。この飛行場に一人の若い女性パイロットがやって来ました。
パイロットの名前は石川保奈美。きょうもなおっちの見つめる前でさっそうと小型飛行機の操縦席に乗り、エンジンを始動すると、ヘッドセットを頭につけ、航空管制と交信を始めました。
「レディオ管制、こちらはJA3021です。いま、ナンバー2エプロンで待機中です。有視界飛行で南飛行場へ向かいます。離陸の情報をお願いします」
女の子はみっちーを抱いたまま放そうとしません。
「ねえ、ママ、この子猫、うちで飼っていい?」
「えー、のら猫でしょ?」
「でも、こんなにかわいいよ」
「そーねえ・・。パパがいいよって言ったらね」
「ねえ、パパ、飼ってもいいでしょ」
「うーん、世話ができるかなあ」
「だいじょうぶ、あたしが世話をするから」
「ほんとうか?すぐに飽きちゃうんじゃあないのか?」
「飽きないよー、ねえ、お願いだから、飼ってもいいでしょ」
「ああ、ちゃんと面倒を見られるんだったらな」
その家族は遊らん飛行を終えたら、みっちーをもらって行くことにし、カウンターの女性にたずねました。
「ええ、いいですよ。里親をさがしていたところなんです。おとなしい猫だから。かわいがってね」
その日のうちに、みっちーはもらわれていきました。
それから一週間後、トラ猫のとらも、人の良さそうな老夫婦がつれて行き、母親のしろと飛行機大好きのなおっちが、この飛行場にのこることになったのです。
そんなある日のことです。この飛行場に一人の若い女性パイロットがやって来ました。
パイロットの名前は石川保奈美。きょうもなおっちの見つめる前でさっそうと小型飛行機の操縦席に乗り、エンジンを始動すると、ヘッドセットを頭につけ、航空管制と交信を始めました。
「レディオ管制、こちらはJA3021です。いま、ナンバー2エプロンで待機中です。有視界飛行で南飛行場へ向かいます。離陸の情報をお願いします」