もう一度愛してくれますか?
席は私達の作戦通り、周りに人はいない。


よかった…


私絶対泣いちゃうもんw


荷物を真城と反対側に置き、席に座る。


そして真城とスクリーンに流れる上映予告を見てたわいのない話をした。



ちょっとすると薄暗くなる。



ドキドキ♪




まだかな~♪




「クスッ…楽しみだね」



え!?私そんなに顔に出てた?



だとしたら恥ずかしい…



小さい子みたいじゃん…




「う…うん!!あ、始まるよ♪」




こそこそと周りの迷惑にならない声で喋る。




上機嫌な私の顔を見てクスッと笑い、真城はスクリーンに目をやった。



あ。私も真城じゃなくてスクリーンを見ないと…



パッと前を向くとその直後に手を握られる。



あったかい…。




私はソッと真城の手を握り返し、映画に集中する事にした。



少し時間がたちパッと真城を見ると頭がコクコクと前後している。



プッ…




可愛い。




必死に目をあけ、じょじょに閉じていく



それを繰り返す真城。



分かる分かる、映画見ないといけないんだけど
睡魔に襲われるその気持ち。




私はこれでも映画館で寝た事ないんだよな~




そんなことを考えてると、話が進み内容が抜けてしまった。




ヤバい。どーいう話からこうなったのかさっぱりだよ…




必死に頭を回してたら、急に肩が重くなる。




ん?




ま…真城!?




あわわ…これ、地味に照れるね…




マンガとかでよくあるシチュエーションだよ!?




耳元で聞こえる規則正しい寝息と、




ふさふさと首をかすめる真城の髪の毛。




く…くすぐった…




チラっと真城の寝顔を盗み見。




うう…これ、絶対私の何倍も可愛いよ…




自然と手が真城の顔を触る。




「…っ…ん……。」




ささっと手を隠して、平常心をたもつ。



「…あれ…?おれ…寝ちゃったかぁ…」



私はくすっと笑って真城を見る。



「ん?何なに?型でもついてる?」



「ううん。ついてないよ♪」




「…?」




さっきのは私だけの秘密にしちゃお♪




ジーッ…




で、真城はなんでこんなにも私の顔を直視してるのかな?




「真城?どーかし…んっ……」



喋っている最中に口を封じられる。



「…っ…///////」




「なんか、美月が可愛かったからしたくなった。ダメ…だった?」



あーもー!ほんと調子狂う…



「だめ…じゃ…ない…/////」



じゃ、よかったと言って真城は前を向く。



はぁ。




もー、真城は私の心臓を止める気ですか?




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