もう一度愛してくれますか?
~真城side~


あったかな手のひらにくるまれた俺の手は、気分よくぶんぶんと揺れていた。



足は信号のため、ちょっとの間の休憩。



明日の約束もしたし、俺はテンションが上がりっぱ。



横に立っている、俺の想い人もニコニコしてなんだか嬉しそう。



ほんとうに、可愛い。



こいつ自身、あまり自覚してねーけど、結構な可愛さ。



美人…というより可愛い部類。



かなり競争率高いし、俺なんかが彼氏になれたのもすげー奇跡だと思う。



だから、俺が一生美月を守るんだ。



世界一守りたいと思った奴だから。



絶対に離さねぇ。



そう思ったその時。



…え?



俺達の繋がっていた手はとけ、美月は何故か車道へと飛び出していた。



何やってんだ?危ねーな。



俺は美月の手をもう一度取ろうと一歩前に出る。



が。



スルっと俺の手は空振りし、美月は赤にも変わらず、横断歩道を走って行く。



美月の前には小さな男の子。



おい、まさか…っっ!?



「美月…?」



小さく呟いた俺の声は雑音にかき消される。



そして、



目に見えた美月の姿は、真っ白に輝き、ライトを全身であびていた。




…車っっ!!?



「おいっ!??美月っっ!!??」



必死に叫んだ俺の声は、美月にちゃんと届いたらしく



コッチを振り向いてニコッと笑う。



そして。



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